ありえそうなフィクションが面白い
2chで>>1が勝手に自分語りしていく形式で進めていくお話が好きだ。
多くはその話が実際にあった話なのか、フィクションであるのかを明かさない形で終わることが多い。その多くは実際にその出来事があった体で書かれているが、それが真実かどうかは読み手が判断するしかない。
人気のある話の多くが「出来過ぎだろ。」ってぐらいドラマティックな展開が多いからフィクションとして読んでいる人も多いかもしれないが、僕は「日本人が1億人以上いれば一人くらいそんなドラマティックな体験をしていてもおかしくないんじゃないか」っていう姿勢で読んでる。
一人一人の人生って多かれ少なかれドラマティックな場面があると思うんだ。一人一人の一番輝いてたとき、一番悲しかったとき、一番楽しかったとき、一番恥ずかしかったときなどなど色々…。
で、そんな人生が日本に1億以上集まっていて、実際に1万人に1人の逸材ってのが日本に1万人以上もいるってことを考えれば、それはそれは大層ドラマティックな人生を送っている人もいっぱいいるんじゃないかって、その中の一人が2chに書き込みをしてるんじゃないかって想像しながら読み進める。
物語の最後に「釣りでした」の5文字があれば「やっぱりそんな上手くいかないよね。」って思うと同時に、それでも1億人以上いればそれに近い体験をした人がいるんじゃないかなと思ってしまう。
つまり何が言いたいかって言うと、僕は自分の人生だけでこれだけ思い悩んだり感動したりする場面がたくさんあるのに、そんな人生が日本だけでも1億以上もあると考えるとすげえなってこと。
もっというと、世界には違う環境での人間ドラマがもっといっぱいあって、過去には天下取った将軍の人生があったり、偉大な科学者の人生があったり、そういうのが積み重なって今があって、これからも色々と予期しないような人生が積もっていくのかなと思うとその壮大さがすげえなって。
- 作者: 黒井勇人
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/06/26
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